Q:  「青年は教えられるより、刺激されることを欲す」という言葉の出典を教えてください。

A: この言葉の(日本語としての)直接の出典は、高橋健二訳『ゲーテ格言集』(新潮社、文庫、1952年初版発行)です。この本は、『ゲーテ格言集』(新潮社、1943年初版)の構成を変えて編集しなおしたもので、旧版では、「青年は教へられるより、刺激されることを欲する」(p.185) と文語体で訳されています。
ゲーテ自身は、この言葉を『詩と真実』の第2部第8章で、自分が若いときに影響を受けたヨハン・ヨアヒム・ヴィンケルマン(Johann Joachim Winckelmann, 1717年12月9日~1768年6月8日)のことを回想しながら次のように書いています。
<わたしたちは熱心にかれの著作を読み、やっきになってかれが初期の著作を書いたころの事情を知ろうとした。・・・そしてこの注目すべき、だが往々にしてひどくなぞめいたところのある著作が生まれた機縁について、大体理解できるようになるまでそれをそれを読みつづけた。といっても、それほど正確に読んだわけではない。青年というものは、頭から教えられるよりは、むしろ刺激を受けることを好むからだ。>(大山定一訳、人文書院、ゲーテ全集9、1960年)
ドイツ語原文では、die Jugned will lieber angeregt als unterrichtet sein であり、「頭から」という副詞は入っていませんが、ここは教育一般を指すのではないので、「頭から教えられる」のほうが、原文の意味を言い当てているかもしれません。













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